
身近な鳥といえば鳩ですが、実はこわい一面があるということはご存知でしたか?
鳩の糞がおそろしい病気の原因になるというものです。
公園や道端で見かけるならともかく、ベランダに住みついて糞を落としていくようであれば、こわくなってしまいますよね…。
私は子供のころに公園で鳩にエサをやって楽しんでいましたが、鳩の糞が原因の病気があると聞いてからはちょっとぞっとしてしまいました。
鳩をゴキブリみたいに悪者扱いする必要はないですが、ちょっと付き合い方には気を付けた方がいいかもしれません。
あんまり不用心に接するとよくないこともあります。
今回は鳩の糞がもたらす病気についてお伝えします。
鳩とちょうどいい距離を取るための参考にしてください。
鳩の糞でかかる病気 クリプトコックス症とは?
クリプトコックス症とは鳩の糞が原因になる病気でとりわけ有名なものです。
ニュース番組などで聞いた人もいるのではないでしょうか。
この病気は厳密にいうと鳩の糞そのものが原因ではなく、糞に発生したカビ菌「クリプトコックス菌」によって引き起こされるものです。
鳩の糞がかわいて粉塵になってまいあがっているのを吸い込んでしまうと、クリプトコックス菌が肺に住みついてしまいます。
そしてクリプトコックス症を発症させてしまうのです。
クリプトコックス症のおもな症状は発熱や皮膚炎、胸痛です。
こわいのが一見するとカゼのような症状であるため、クリプトコックス症だと診断されず発見がおくれてしまうケースが多いという点です。
そしてさらに怖い点があります。
クリプトコックス菌は軽いため、エアコンの室外機が吸い込んでしまって部屋の中に広がってしまう可能性があります。
おまけにこの菌は生命力も強く、中には2年以上生存した例もありますので、乾いた古い鳩の糞でも感染してしまうおそれがあるのです。
最近鳩が害鳥あつかいされ始めているのはこの病気が原因であることが多いです。
ただ健康な人はあまり影響を受けることはありません。
感染しやすいのはとりわけお子さんや何らかの病気が原因で免疫力が下がっている人であることが多いです。
しかし、注意するにこしたことはありません。
もし鳩の糞を掃除するようなことがあれば、感染しないように必ずマスクやゴム手袋をつけるようにしてくださいね。
鳩からかかる他の病気は何があるの
鳩が原因となる病気は他にもいくつかあります。
今回は代表的なものを3つご紹介します。
- アレルギー症状
- トキソプラズマ症
- 鳥インフルエンザ
それぞれ見ていきましょう!
アレルギー症状
アレルギー症状は主に皮膚炎や喘息という形で現れます。
糞の中にいるダニが部屋の中に入ったり、靴にくっついた時に人の体にかみつくことで皮膚に湿疹が起こります。
ダニの生命力には驚きですね…。
また喘息は糞の粉塵や鳩の毛を吸い込むことで発症します。
原因が糞の粉塵であるため、マンションに住んでいる人だと隣や上の部屋の人にも影響する場合もあります。
症状としては軽い方ですが、広範囲に影響する点でかなりやっかいなものです。
トキソプラズマ症
トキソプラズマ症は寄生虫「トキソプラズマ」によって感染する病気です。
この寄生虫は鳩の糞や猫の糞を媒介に伝染します。
症状は軽いカゼに似たものであり、せいぜい発熱やリンパ節が腫れたりするくらいです。
だがこの病気が本当におそろしいのは妊婦や赤ちゃん、何らかの病気で免疫力が低下している人に感染した場合です。
軽いカゼのような症状が一気に悪化することがあります!
鳥インフルエンザ
一時期ニュースにも取り上げられた鳥インフルエンザに感染するケースがあります。
鳩をふくめた多くの鳥類が鳥インフルエンザに感染する可能性があり、もしこれがニワトリなどに感染すると病原性が高くなってしまいます。
鳥インフルエンザはあくまで鳥の病気なので人間に感染する可能性は低いです。
しかしニュースにもあったように、あまりにたくさんのウイルスに接すると人間に感染する可能性が出てきます。
日本では徹底した対策で鳥インフルエンザの流行は防ぎましたが、鳩や鳩の糞に直接さわることはひかえましょう。
どんな人が病気にかかりやすいの?
鳩の糞による病気にかかりやすい人はある程度限定されています。
それは子供や女性、免疫力が低下している人です。
クリプトコックス症にせよ、トキソプラズマ症にせよ、健康な人であれば症状が軽かったり、そもそも病気にかからない場合があります。
しかし免疫力が低下している人、とりわけまだ免疫が強くない子供だと一気に症状が悪化する場合があります。
お子さんや体が弱っている人、お年寄りは鳩の糞にさわるのをさけた方がいいでしょう。
鳩の糞や鳩を駆除するならしっかりマスクやゴム手袋を着用して行うようにしましょう。
鳩といえば身近な動物で、エサを求めてときどき人懐っこい行動をとったりします。
人によっては鳩レースが趣味で、愛着を持っている人もいるでしょう。
しかし接し方をまちがえるとおそろしい病気をもらったりしてしまいます。
いくらかわいくても適度に距離を取った方がいいでしょう。
とりわけ好奇心いっぱいのお子さんには注意してください。
免疫が下がっているときは違づかないようにしましょうね!
私の友人に鳩を研究していた人がいましたが、細心の注意を払っていました。
ゴキブリや蚊のような悪者扱いは難しいでしょうが、正しい付き合い方は心がけてくださいね。