熱中症の症状とは!どんな時に起こるのか?

暑くなると、毎日のように熱中症の発症がニュースになりますが、どんな症状がでるのかご存知ですか。
熱中症」という言葉をこれほど多く聞くようになったのは、ここ20年程のことで、50代以上の人は、「日射病」という言葉にもなじみがあるのではないでしょうか。

「日射病」は炎天下で活動をしていておきる脱水症状のような症状ですが、これは熱中症のひとつです。
熱中症は、「日射病」「熱射病」「熱痙攣(ねつけいれん)」「熱疲労」などを含めた症状の総称で、屋内にいても発症します。
では、熱中症になるとどんな症状がでるのか、熱中症にならないためにはどうしたらよいのか、詳しくみていきましょう。

スポンサーリンク

熱中症の症状。軽度な場合はどんな症状となるの

熱中症は、重度になると死に至る危険もある症状です。
何かがおかしい、と思ったら、すぐ涼しい場所に移って水分を補給してください。

軽度の場合は、その場の応急処置で回復できます。

熱中症の初期の症状

  • めまい
  • 立ちくらみ
  • 失神
  • こむら返り
  • 大量の発汗(はっかん)


血圧が低下して、顔面が蒼白になり、めまいや失神を起こします。

血液中の塩分が失われることによって、筋肉が痙攣(けいれん)し、こむら返りや手足のつりがおきたりします。

このような症状が起きたら、すぐ涼しい場所に移動して身体を冷やしましょう。
首筋、脇の下、足のつけ根を、冷たいペットボトルや保冷剤で冷やすと、身体をめぐる血液を効率よく冷やせます。

大量の汗をかくことにより、水分だけでなく電解質も失われています。
スポーツドリンクや経口補水液で水分と電解質を補給してください。

水をたくさん飲むだけでは、電解質のそれ以上の喪失を防ぐために身体が発汗をとめてしまうので、体温の上昇を防げません。

 

熱中症の症状。重度になるとどうなる?

熱中症の症状が進むと、以下の症状が見られます。

  • 吐き気や嘔吐(おうと)
  • 頭痛
  • 倦怠感や虚脱感



ぐったりして、力がはいらない様子であれば、すぐに救急車を呼びましょう。

さらに症状が進むと、身体の温度が上昇し、意識障害が起きて呼びかけに反応しなくなります。
こうなると、非常に危険な状態です。

スポンサーリンク

熱中症を引き起こしやすい環境は?

炎天下の屋外はもちろんのこと、熱中症になる危険は、温度や湿度が高い状態なら屋内でもあります。

屋外では、長時間の活動には気をつけましょう。
曇っているとき、夜間でも、温度や湿度が高いと熱中症になる危険があります。

小さいお子さんたちにも注意してください。

小さな子どもは、大人よりも地面に近いところで過ごしています。
地面からの反射熱があると、150cmと50cmのところでは、温度は3度も違います。
体温調節機能が未発達のうえに、遊びに夢中になっていると、身体の異変に気づくのが遅れ、また、言葉で適切に伝えることもできません。

大人が様子をみて、休憩させたり、水分をとらせたりしてください。
ベビーカーの中も同様に地面に近いことを忘れないでください。

室内では、気温27度、湿度70パーセントを超えたら、エアコンを使いましょう
体育館などは、風も入らないこともあり、熱中症のリスクが高いと言われています。

気密性の高い住宅では、夜も温度が下がりにくく、睡眠中に熱中症になることもあります。
寝る前に水分をとり、エアコンなどを活用して温度を調節しましょう。

また、高齢者は、体温調節機能が落ちてくるため暑いと感じにくくなっているうえに、我慢してしまうことがあります。
対策が遅れないように、温度計・湿度計を活用することのほか、周りの気遣いも必要です。

 

車に乗っているときも要注意

長距離の移動では、トイレのことを考えて水分が不足しがちなうえに、エアコンで車内が乾燥していて、脱水に陥りやすくなっています。

エンジンを止めた時に短時間で温度が上昇するので熱中症になる危険があります。

「寝ているから」「わずかな時間だけだから」と、赤ちゃんや小さな子どもを車に置いたままにすることは、絶対にいけません。
ペットの犬たちも、車内で熱中症になります。

車内の熱中症の記事はこちら!
車内の熱中症に要注意!その対策は?

 


 

 

ここ数年、毎年のように夏の温度が上がっているような気がします。
昔は、30度を超えるとニュースになっていたのですが、いまでは普通に40度にもなりそうなことがしばしばです。
「日射病」だけを問題にしている場合ではなくなり、「熱中症」と言うようになったのだと思います。

この異常なほどの暑さを、危険なこと、と認識することが大事です。
お年寄りや、子どもなど、弱者を守ることも社会全体で考えておかなくてはなりません。

NHKの放送で、「ためらわずに冷房をつけましょう」とよく呼びかけていますが、「ためらわずに」というのは良い言葉だと思います。
最近の異常なほどの灼熱の夏には、誰でも、遠慮なく当然のこととしてエアコンを利用できることが必要です。

また、夏の日中、炎天下で犬を散歩させるのもやめましょう。
犬たちは地面に近いうえ、はだしです。

私たちが手で触れられないほど熱くなっているアスファルトで、犬たちはやけどをしています。
発汗機能が肉球にしかないので、体温調節もうまくできず、熱中症になってしまいます。

暑さへの対策を十分していても、それでもその時の体調などによっては熱中症になることもあるかもしれません。
少しでも異変を感じたら、すぐに体を冷やし、水分を補給することが大事です。

正しい知識と思いやりの心をもって、自分も、他者も、そしてペットも守っていきたいですね。

スポンサーリンク