
雨で気圧が下がった日、頭痛が起こることはありませんか?
その症状、実はあなただけではありません。
天気が悪いとなんだか憂鬱な気分になりますが、それでいて頭痛もするなんて最悪ですよね。
低気圧によって頭痛になる人は多くても、なぜなのか、どうしたらいいのか、分かる方は少ないのではないでしょうか。
どうして気圧が下がると頭痛がするの?もしかして自分だけ?と思っている方、その原因と対処法を紹介します。
目次
気圧の低下で頭痛がする原因は何がある
天候が悪い日に頭痛がするのは、気圧の変化によって体にストレスがかかることが原因です。
具体的にどのようなストレスがかかるかと言うと、気圧が下がることで交感神経と副交感神経に作用します。
この時自律神経が乱れることで身体に不調が起こるのです。
通常、日中は交感神経が優位に、夜は副交感神経が優位に働いています。
しかし、気圧が下がるとこの働きが逆転します。
日中であるにも関わらず、副交感神経が優位に働くことで脳は身体を休ませようとします。
これが雨の日の「だるさ」や「なんだかやる気がない」に繋がるのです。
そして倦怠感だけでは収まらず、頭痛が起こってしまう方も少なくはありません。
それは何故かというと、副交感神経が優位に働くことで、ヒスタミンという物質が増加するからです。
このヒスタミンが交感神経を刺激し、痛みや炎症を引き起こします。
その結果、頭痛を招いてしまいます。
要するに、低気圧によって副交感神経が優位に働き、身体を休ませようと落ち着いているところに、ヒスタミンが交感神経を刺激して痛みを誘発しているのです。
そして交感神経と副交感神経のバランスが崩れることが自律神経の乱れとなって頭痛や体調不良を起こしてしまいます。
気圧の変化でめまいがする場合は
めまいの原因は、交感神経と副交感神経のバランスが崩れ、自律神経が乱れることです。
特にヒスタミンの影響で交感神経がかなり活発化してしまうと、交感神経と副交感神経のバランスが大きく崩れ、めまいを引き起こします。
また、あまりない例ですが、耳管狭窄症(じかんきょうさくしょう)という病気の場合もあります。
簡単に言うと、飛行機に乗ったときに、機体が上昇するにつれて耳が詰まったり痛くなったりする症状のことです。
耳管狭窄症も自律神経の乱れによって発症しますが、症状の一つとしてめまいもあります。
しかしめまいの原因が耳管狭窄症であることは稀なので気にしすぎる必要はありません。
気になるようでしたら耳鼻科を受診しましょう。
気圧でむくむ?対処方法は?
低気圧による浮腫みの原因は血行不良です。
これは低気圧に限ったことではありません。
交感神経と副交感神経のバランスが崩れてしまい、ヒスタミンの影響で交感神経が活発化すると血管や筋肉が収縮し、血行不良を起こしてしまいます。
この血行不良がむくみを引き起こしています。
また耳の三半規管の血行不良も同時に起こり、それが頭痛やめまいの原因ともなってしまいます。
ではこの辛いむくみをどう対処すればいいのかご紹介します。
ホットタオルを使う方法
まず濡らしたタオルを電子レンジで1分ほど温めてホットタオルを作ってください。
そのタオルを耳の後ろから後頭部にかけ乗せて暖めます。
こうすることで血流がよくなり浮腫みやその他の体調不良も緩和されます。
タオルは熱くなっているので火傷しないように注意してくださいね。
むくみを対処するツボを押す方法
耳の後ろからまっすぐ下におろし、喉仏と同じくらいの高さに天窓(てんそう)というツボがあります。
これを中指の腹で押し、筋肉を持ち上げるように揉むと、顔や頭部の血行が良くなり、浮腫みも解消されます。
低い気圧ってどれくらいなの?
実は気圧には、低気圧はこの数値、高気圧はこの数値、というものが存在しません。
というのも、低気圧・高気圧は、周りの気圧よりも高いか低いかで決まります。
周りの気圧よりも低ければ低気圧、高ければ高気圧です。
標準気圧が1013hPaに対し、10m標高が上がるたびに1hPa下がります。
ちなみに富士山の山頂は標高3776mで、気圧は630hPaです。
低気圧によってなぜ体調不良になるのか理解したうえでこの数値を聞くと、高山病になる理由も分かります。
私も気圧の変化によって体調が変わりやすい体質で、あまり周りから理解してもらえないことが多いです。
単純に天気が悪いから気だるいのだろう、やる気がでないのだろう、と思われてしまいがちです。
おそらく同じように周りに理解されずもやもやしている人もいらっしゃるでしょう。
しかし気圧の変化によって体調が左右されてしまうのは科学的に説明できることです。
自分だけ?と思うのではなく、今日は気圧の変化で身体にストレスがかかっているから仕方がない、とある程度気軽に考えるようにしましょう。
原因が分かっていれば、血行を良くするためツボを押す、マッサージをする、など対処法が分かります。
今後体調が優れずに困ったときには参考にしてくださいね。