雪でタイヤが空回り!タイヤがはまった時の注意点は?

タイヤが雪にはまってしまった!
タイヤが浮いたようになって空周りし、前にも後ろにも進めなくなってしまうことは、よくあります。
これをスタックといいますが、自分の車が突然スタックしてしまったら、かなりあせりますよね。
でもあせる必要はありません。

車が意思に反して滑って行ってしまうのは怖いですが、動けなくなったのなら、考える時間は十分あります。

ではこういう時にどうしたらよいでしょうか。
雪道を走る場合は、持っておかなければならないものは何でしょうか。
車を運転する以上、備えておかなければならない最低限の知識と準備を、ここで確認しておきましょう。

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タイヤが空回り!雪でタイヤがはまった時はどうするの?

気をつけて運転していても、予期せぬことは起こるものです。
雪道でいざというときに、車の中にないと困るものは、この2つです。

  • スコップ
  • 毛布や段ボール、または脱出器具など、タイヤの下に敷くもの

では、スタックしてしまった車を動かすための手順を説明します。

 

脱出の方法

前後どちらに脱出するかを見極める。
スタックしたとき、前進していたのなら、後ろにタイヤの跡があるので後方に脱出します。
駐車スペースから車を動かそうとしていたなら、前方への脱出の場合もあります。
動かす方向に障害物がないことも確認してください。

脱出方向の邪魔になる雪をよける。

車を止めておけるスペースを確保したいです。

空回りしているタイヤの下に、毛布や段ボールなどを入れる。

 タイヤが空転しないように、ぎゅっとかませてください。

エンジンをかけて周囲の音が聞こえるように窓を開ける。

アクセルをやさしく踏む

空回りしていたタイヤが毛布などの上をしっかりグリップしていることを感じながら車を動かす。
 ハンドルはまっすぐにしたままです。
マニュアル車で前進の場合は、ギアを一速にしてください。

動きだしてもスピードはゆっくりのまま

タイヤが空回りしないところまで車を動かす。
そのために、先ほど雪をよけました。

脱出に使った毛布などを回収する。

以上で完了です。

これで多くの場合うまく脱出できると思うのですが、どうしてもタイヤの空回りが防げない場合は、駆動輪側のタイヤの空気を抜きます。
圧が下がれば接地面積が増えて、駆動輪に力が大きく伝わります。
この場合、脱出後、速やかに近くのガソリンスタンドに寄って空気を入れてください。

 

脱出の際の注意点

脱出方向に人がいないようにする。
外で周りの安全を確認してくれる人がいれば助かりますが、その人も車の進行方向には立たないようにしてください。
アクセルの踏み方に間違いが起きたときに、ひいてしまわないようにするためです。

タイヤの下に、板や他の脱出器具など硬いものを使う時は、車の近くに人がいないようにする。
板などは、タイヤの下から外れて飛ぶ恐れもあります。

道具が何もない場合はどうしたらよいでしょうか。
スコップもシャベルもない場合は、板状の物や、最後の手段としては「手」もあります。
毛布や脱出器具の代わりには、車のフロアマット、も使えます。

でも、雪道走行の際には、常に備えておきましょう。

・スコップ
・毛布や脱出器具
・長靴


脱出器具は、雪道対策としてプラスチックやスチールでできたものが売られていますが、やはり飛んでしまって危険な場合もあるので、毛布がおすすめです。

古くなった毛布を積んでおいてください

タイヤが、新雪にはまったような場合は、車を前後にゆっくり動かしてタイヤ周りの雪を固めていく方法もあります。
慌てずに状況を見極めて対処してください。

もしも、周りに人がいれば、助けをもとめましょう。
車を押してもらえれば、よりスムーズに脱出できるかもしれません。

それでも動かせない場合は、自力での脱出をあきらめてJAFを呼んでください。

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雪のタイヤチェーンとスタッドレスのメリットデメリット

タイヤチェーンとスタッドレスタイヤは、用途も使い方も違います。
車を使う地域の状況によって使い分けるのがよいでしょう。

まず、チェーンがどういうものかみていきましょう。
チェーンは、昔からある金属チェーンは取り付け方が複雑でちょっと難しいのですが、最近は取り付けが簡単で、よりコンパクトに収納できる非金属チェーンも出ています。

 

タイヤチェーンのメリット

・値段が安い(高いものもあるが、数千円~3万円程度のものが多い。)
・チェーン規制に完全対応
・雪道での走行性能はスタッドレスよりも良い
・収納に場所をとらない

 

タイヤチェーンのデメリット

・取り付けには事前の練習が必要
・雪のない道は走れないので状況によって脱着が必要
・スピード規制がある
  金属チェーン:30km/h以下
  非金属チェーン:50km/h以下

・走行時にガチャガチャ音がする
・乗り心地が悪い

次はスタッドレスタイヤです。
昔の冬用タイヤは、滑り止めに鋲(びょう)=スタッドが打ってあったのですが、その鋲が路面と擦れて出る粉塵が問題になり、鋲無し(スタッドレス)のタイヤが開発されました。
雪のシーズンになったらあらかじめ夏タイヤからはき替えておくのですが、自分でできなければスタンドなどで2000円位で替えてもらえます。
スタンドに依頼する場合、「明日雪ですよ」と予報が出てからでは大変混雑するので、シーズンになったら早めにはき替えておきましょう。

 

スタッドレスタイヤのメリット

・シーズン中、装着したままでOK
・凍結道路、積雪道路でしっかりグリップする
・乾燥路面、高速道路も普通に走行可能

 

スタッドレスタイヤのデメリット

・値段が高い(ホイールとセットで4本3万円程度~。性能は価格に比例する。)
・雨天時は、夏タイヤよりも滑りやすい
・チェーン規制時、スタッドレスだけではいけない場合もある
・シーズンオフ時に保管スペースが必要

スタッドレスタイヤとチェーン、このようにそれぞれの特性がありますが、シーズン中少しでも降雪や凍結の恐れがあるのなら、まずスタッドレスタイヤをはいておき、念のためチェーンも積んでおくことをおすすめします。
特に雪の多く降る地域は、チェーンは必須です。

スタッドレスタイヤにチェーンを装着することで、より安全に走行できます。

私の住む地域は降っても通常は10cmぐらいですが、たまに異常に積もるのでやはりチェーンも常備しています。
一回も使わない年もありますが、必要に迫られるときは突然やってくるので積んでおいた方が安心です。

 

スプレー式のタイヤチェーンの効果は

タイヤのはき替えも、面倒な装着もいらない、吹き付けるだけのスプレーチェーンは、魅力的です。
実際、ノーマルタイヤに吹き付けるだけで、雪道でしっかり効果があります。

年に1回か2回くらいしか降雪しないというのであれば、タイヤをはき替えておくよりもスプレーを一本積んでおく方がよいかもしれません。
また、スタッドレスタイヤにスプレーするとさらにグリップ力がアップするので、チェーンと合わせて一本あると安心です。

でもスプレーは、頻繁に使うにはコストがかかります。
長く走る場合はこまめに使う必要があり、「最大70km走れる」とあっても、大体30kmが目安です。

また、昨日スプレーしたから今日も大丈夫、というわけにもいきません。
一本2000円くらいでタイヤ20本(つまり5回分)なので、スプレーを頻繁につかうよりは、スタッドレスタイヤにしておいた方が手間もコストもかかりません。

それでも、手軽に使えるというメリットがあるので、補助的に使うのにはとても便利です。
ノーマルタイヤに使うのか、スタッドレスタイヤに使うのか、使い方は地域によって変わってきます。
私は、チェーンがあっても装着に全く自信がないので、このスプレーも常備しています。

 

ノーマルタイヤで雪道は走れる?うっすら雪がある場合は

ノーマルタイヤでは雪道は走れません。
うっすら程度の雪でもだめです。
タイヤの圧を下げて、低速度で、という技もありますが、坂道になったらアウトです。
また、坂道で一旦止まってしまった場合は、もう発信することすら困難です。
実際、雪道ではスタッドレスをはいていても慎重になります。

雪道のノーマルタイヤでの走行は怖いものです。
「トンネルを抜けると雪国だった」などという状況におちいったら、速やかにチェーンを装着するか、進路を変更するようにしてください。

私の住むところは観光地でもあるので他所からきている車も多く、突然の降雪時には、あちこちでそういう車が立ち往生しています。
レジャーに出かけるときも、スプレー一本あると安心ですね。

 


 

 


雪道では、常に準備万端整えて慎重に運転しましょう。
降雪や凍結がある地域では、スタッドレスタイヤをはいて、チェーンやスプレーを用意しておきましょう。
毛布や長靴も車に積んでおいてください。

以前、前を走っていた車が左折のときに、後輪が道の端に寄せてあった雪の山にはまってしまいました。
手伝いに出ようと私が長靴に手を伸ばしている間に、あちこちからスコップを持った人がやってきて、あっという間に押し出してしまいました。
いざという時は周りの人が協力してくれます。
難しい状況のときは、自ら助けを求めてもよいと思います。

雪で動けなくなったまま、降りしきる雪にすっかりタイヤが埋まってしまった車の周りを近所総出で雪かきしたら、現れたタイヤがノーマルで、あきれてしまったこともあります。
最低限の装備を備えて、安全をこころがけることが大事ですよね。

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